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外壁のシーリングは超重要!役割とメンテナンスについて解説します

新築や外壁の塗り替えから数年経つと、外壁の継ぎ目や窓サッシのまわりが汚れて見えたりするかもしれません。

または、外壁の点検を受けた際に指摘され初めて気づく方もいるでしょう。

 

 

それは”シーリング”または”コーキング”と呼び、外壁の至る所にあります。
今回は呼び方を”シーリング”に統一してお話します。

そのひとつひとつは小さいですがとても重要な役割があり、この部分の劣化が進み役割が果たせなくなると建物に甚大な影響を与えかねない部分なのです。

 

シーリングは主に窓や玄関などのサッシまわりや換気ダクトのまわり等にあります。
もし、外壁がサイディングボードやALCの場合はそれぞれのパネルの境目にも縦横に入っています。
以下の写真では白色の、外壁材の繋ぎ目に入っているゴム状の弾力があるものがシーリングです。

 

 

 

シーリングの2つの役割

シーリングには以下の通りとても重要な役割が2つあります。

 

1. 防水性

  外壁材の繋ぎ目やサッシ・ダクトと外壁材の隙間を埋め、雨や湿気が内部へ侵入するのを
  防ぎます。

  もし水分が内部へ入ってしまうと普段は見えない壁の裏側にカビが発生してしまったり、
  そのまま放置すると家の構造物が腐食し耐震性が保てなくなってしまうこともあります。

 

2. 耐久性

  地震の揺れや熱による膨張でサッシやサイディングパネルに動きが出ても、目地に入って
  いるシーリングには柔軟性があるため、緩衝材となり外壁材が割れることを防ぎます。

 

ただ、シーリングが経年劣化で硬くなってしまうとこの様な役割は果たせなくなってしまうので、定期的に点検をして必要があればメンテナンスをすることが重要です。

劣化したシーリングの例は以前にご紹介したこちらの記事でご覧になれます。

シーリングの寿命と経年劣化

 

 

シーリングのメンテナンス

経年劣化が進んだシーリングはだんだんと硬くなっていき壁材との隙間ができたり、ひび割れてきたりします。メンテナンス方法は主に2種類あり、メンテナンスを行うシーリングの部位や状態によりその2つを使い分けます。

 

【打ち替え】

既存の古いシーリングをカッター等を使い取り除いて、そこに新たなシーリングを打ち直します。撤去をする手間がありますがしっかりと厚みをつけて充填できるので長持ちします。

費用は撤去費+材料費+施工費がかかるので増し打ちよりは高くなります。

 

1. 既存シーリング撤去

 

2. プライマー塗布

 

3. シール充填

 

4. 表面を均す

 

5. マスキングテープを撤去し完成!

 

 

 

【増し打ち】

既存のシーリングの上に重ねるように新たにシーリングを打ちます。撤去をする手間はかかりませんが、新たなシーリングの厚みはそこまでつかないので、既存のシーリングにまだ弾力があり劣化しきっていない場合やサッシまわり等のシーリングが撤去できない部分に用いる方法です。

 

 

この2つの方法を比べると増し打ちの方が安価にできますが、経年劣化で硬化した既存シーリングの上からやってしまうと充分な厚みがつかず長持ちしないので、費用だけを見て選ばないようにしましょう。

また、お見積もりを貰う際や工事の打ち合わせの際にシーリング工事が打ち替えなのか増し打ちなのか等も確認しておきましょう。いざ工事が始まってから、打ち替えだと思っていた箇所が増し打ちだった等のトラブルを防げます。

 

 

DIYでのシーリング作業をおすすめしない理由

一見簡単そうに見えるシーリング工事ですが、ご自身で行うことをおすすめしない理由が複数あります。

 

高所での作業もある

上記でお話した通り、シーリングは外壁の至る所に打ってあります。もちろん地上から手が届く部分はほんの一部であり、屋根の下の軒天(のきてん)と外壁の合わせ目や上階の窓周りなどにもあります。

業者に頼むと絶対と言っていいほどの確率で工事用足場を仮設することになります。
梯子を伸ばして高所に上がることは可能ですが、そこから手の届く範囲しか作業できませんし、毎回場所を移動させての作業は効率も悪いです。そして何よりも安定性がなく大変危険です。

労働基準法にも”2m以上の高所作業には足場が必要”という定めがあります。

 

次回の塗り替えまでの一時しのぎにしかならない

補修が必要なほどシーリングが劣化しているということは、あと数年で外壁や屋根の塗り替えも必要になるということです。

危険を冒し無理をしてDIYをするくらいであれば外壁・屋根の塗り替えと一緒に業者に頼んだ方が仕上がりのクオリティも含めて良い結果になるでしょう。

 

失敗しやすい

ただでさえ、普段シーリング作業をやっていないアマチュアの方が足元が安定しない梯子の上での作業をしても、クオリティの高い仕上がりどころか失敗をせずに仕上げることすら困難なことになるでしょう。

また、シーリング材にはいろいろな種類があるため、使うタイプによっては次回の塗り替えの際にその上から塗装ができずに撤去が必要になるものもあります。

 

お家のメンテナンス作業には、この様な理由からDIYでの作業をおすすめしないものもあります。お家を守るために怪我をしてしまっては元も子もないので状況に応じて業者に相談してみましょう。

 

 

シーリングのメンテナンスは塗装と同時がおすすめ

上記でも少し触れましたがシーリングの作業は足場が必要になることもあり、お家の塗り替えのタイミングで一緒に行うことがおすすめです。

大概の場合、シーリングの耐用年数の方が塗膜より短いですが、塗り替えと同時にシーリング工事を行い、シーリングに塗膜を都膜を被せることによりシーリングの経年劣化を遅らせることができます。

業者にお家の塗り替えの相談をすると、シーリングのチェックもしてくれるので気になる場合は相談しましょう。

 

 

いかがでしたか?

今回はシーリングについてお話しました。
普段あまり注意をして見ない部分かもしれませんが、お外に出た際にでも指でシーリング部分を押してみましょう。

弾力を感じられるならまだ大丈夫です。隙間が開いていたり剥がれてしまっている様であればすぐに点検を依頼しましょう!

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