屋根の台風対策②
屋根が飛ばされるというのは、住宅にとって非常に重大な事態です。突然の自然災害、特に台風などの強風は、建物や屋根に大きなダメージを与える可能性があります。
建物や住宅の定期的なメンテナンスを行っていても、自然災害の瞬間には対応しきれないことも少なくありません。屋根材が一枚でも飛んでしまえば、それが他の屋根材や下地に影響を与え、さらなる被害を引き起こす可能性が高まります。このような状況になった場合には即座に専門の業者に連絡し、適切な対処を依頼することが不可欠です。
台風や強風による屋根被害には、火災保険を利用することができる場合があります。火災保険を適用すれば、屋根の修理費用を軽減することが可能です。ただし、屋根のメンテナンスを怠ったことによる経年劣化の場合、火災保険の適用がされない可能性があるため、日頃の定期的なメンテナンスを怠らないことが重要です。
特に、台風や豪雨、豪雪などで屋根が傷んでいる可能性が高い場合は、十分な注意が必要です。
屋根被害を起こしやすい箇所
台風などの猛風で、多くの問い合わせが寄せられるのは屋根の「棟板金」です。
棟板金とは、屋根の頂点に設置された板金のことです。この棟板金を固定している釘が緩んでしまい、強風の影響で変形や飛散が起きるケースが多く報告されます。定期的に釘の緩みや板金の浮きがないかをチェックすることが重要です。
!!注意!! 台風接近時、屋根には上らないでください
台風接近時には毎年繰り返される事故、それが屋根からの転落です。
大型台風の際にはほぼ必ず、死亡事故が発生しています。落下事故に遭い、重い障害を負う方も少なくありません。屋根の重要性は認めつつも、何よりも自分自身の安全が優先されるべきです。台風が接近すると、突風がいつ吹くか分からない状態になり、台風が通過後も、突風が続く状態がしばらく続きます。
雨で足元が滑りやすくなりますし、屋根に苔が生えているとなおさら滑りやすくなります。
無理や無茶は絶対に避けてください。点検は地面から目視程度で十分です。
それ以上の点検作業は、専門の業者に依頼するようにしましょう。
屋根以外に事前に対策しておくべき場所
雨どい・雨戸
強風で雨どいや雨戸が飛んでしまわないように予め状態を確認し、緩みやガタツキがあれば修理しておきましょう。
外壁
外壁に亀裂などがある場合、強い風で雨水が横なぐりになり、壁から雨水が侵入してしまう可能性があります。外壁用のコーキングなどで応急対応する場合もありますが、業者によって広い範囲をしっかりと確認してもらい、適切な処理を行うようにしましょう。
窓ガラス
ガタガタしていたり、ひび割れなどが認められる場合は早めに修繕をしておきましょう。ガラス飛散防止フィルムを貼っておくと、万が一割れた際にはガラスの飛散を防ぐことができます。予め強風が予想されている場合、応急的にテープや段ボールなどを貼っておくという方法もあります。
ベランダや庭
強い風を受けて、飛んで行ってしまう可能性があるので、荷物や植木鉢などは強風時は室内に取り込むようにしましょう。
まとめ
日常的なメンテナンスが台風対策の基盤となります。日常のメンテナンスを怠ると、小さな損傷が放置され、台風などの急な自然災害時に家が大きな被害を受けてしまいます。家のメンテナンスはこれほど重要なのです。
メンテナンスには一定の費用がかかりますが、こまめなメンテナンスに投資する費用と、大がかりな修理に要する費用…長期的に見れば、こまめなメンテナンスに費用を使うことで全体のコストを抑えることができます。
業者に頼らず、目で見て確認できる範囲でも十分です。定期的に住まいの周囲を見渡し、異常がないか確認する習慣を身につけてみましょう!