外壁塗装のキホン − 手抜き工事を防止するには –
手抜き工事のその後
外壁塗装工事において手抜きが行われると、初めは見た目に差がないように感じるかもしれません。外壁塗装の工程は細かく複雑なため、一般の依頼者には理解が難しい部分もあります。そのため、不正確な手抜きが簡単に行われてしまうのです。
しかし、手抜きの影響は塗装工事の完成から数年後に顕在化します。塗布後1~3年後に以下のような損害が発生した場合、手抜きが行われた証拠となります。
1.光沢の低下
2.塗膜のヒビや浮きの発生
3.塗膜の剥がれ
4.塗膜に汚れが付きやすい
これらの現象は、塗布後1~3年では通常は起こりません。手抜き工事によって塗膜の耐用年数が激減し、短期間で劣化が始まる可能性があります。これらの症状が現れてからようやく手抜き工事だったことに気付くのです。手抜きの結果が後から出てくるため、手抜き工事の深刻な問題が明らかになるのは外壁塗装工事の厳しい現状です。
では、こういった手抜き工事を防止するにはどうすればよいのでしょうか?または、どのような対策を取ることができるのでしょうか。
手抜き工事を防止するには
外壁塗装工事において手抜き工事が心配だとしても、1日中業者の作業を監視するわけにはいきません。多忙な日々で、日中はほとんど家にいないこともあるでしょう。そのため、最も効果的な方法は信頼できる業者に工事を依頼することですが、信頼性を見極めるのは容易ではありませんよね。
一つの方法として、中塗りと上塗りの色を微妙に変えるという手法があります。これは、公共事業でよく採用されている方法です。中塗りと上塗りは通常同じ色の同じ塗料で行われますが、微妙に色味を変えることで塗り忘れや塗り残しが一目でわかります。この手法は、手抜き工事を防止する有効な手段となります。
また、公共事業では工程ごとの写真の提出が施工業者に義務づけられています。住宅の塗り替えの場合でも、事前に現場担当者に工程ごとの写真を撮影しておいてもらい、後から見せてもらえるようにお願いすることができます。その都度写真を確認することで手抜きの余地をなくすことができます。信頼性のある業者であれば、全ての工程の写真を提供してくれるはずで、むしろこの徹底的な作業を進んで行ってくれるでしょう。
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作業中の職人さんに対して、今何を行っているのか声をかけてみることも有効です。実際に塗っている壁や、作業中の周囲を安全な範囲で見せてもらうことで、工事の進捗状況を把握できます。職人さんに声をかけることが躊躇されるかもしれませんが、お客様に話しかけられることは職人さんにとって迷惑になることはありません。むしろ興味を持ってくれるお客様に対しては、職人さんも一層の熱意を持って工事に取り組むかもしれません。
外壁塗装に関する知識がないと、工事が行われる過程をよく理解することが難しいですし、手抜きに気付くことも難しいかもしれません。そのため、少しでも外壁塗装に興味や知識を持つことが、手抜き工事の防止につながるかもしれません。実際に自宅の塗り替えを見ていると、「面白い」と感じることもあるかもしれません。業者に対して塗装に対する興味を示すことで、手抜きを行いにくくすることができるかもしれません。
信頼性のある業者を選び、手抜き工事を防止するためにも、工事中の進捗を確認し、適切な対応を行いましょう。